懸垂の種類と正しいやり方。WSWCF推奨の27種目を徹底解説!

ストリートワークアウトのプルアップ系トレーニング
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ストリートワークアウトを行う上で欠かすことのできないトレーニングが懸垂(プルアップ)です。

日本では、正しいフォームで10回できる人はそうそういない強度の高いトレーニングです。

しかし、強度が高くて難しい分、トレーニング効果は高く、ストリートワークアウトのパフォーマンスだけではなく、ボディメイク的な観点からも、絶対に行うべきおすすめのトレーニング種目です。

今回はWSWCFが推奨する27種目の懸垂と、正しいトレーニング方法や呼吸法、それぞれの種目で鍛えることのできる部位など、徹底的に解説して行きたいと思います。

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懸垂系トレーニング27種目

懸垂系トレーニングの27種目については以下の記事で一度ご紹介しました。

まだ上の記事をよんでない人のために、懸垂系トレーニング27種目をもう一度復習しておきます。

懸垂系トレーニング27種目
  1. パートナーアシスト・プルアップ & チンアップ
  2. チューブアシスト・プルアップ & チンアップ
  3. オーストラリアン・プルアップ
  4. レギュラー・プルアップ
  5. インバーティッド・プルアップ
  6. クロース・プルアップ
  7. ワイド・プルアップ
  8. タンデム・プルアップ
  9. ハンマー・グリップ・プルアップ
  10. オルタネイト・プルアップ
  11. レギュラー・チンアップ
  12. クロース・チンアップ
  13. インバーティッド・オーストラリアン・プルアップ
  14. エクスプロッシブ・プルアップ&チンアップ
  15. エクスプロッシブ・ナロー・チンアップ
  16. プルアップ・ビハインドネック
  17. アーチャー・プルアップ
  18. タイプライター・プルアップ
  19. インバーティッド L・プルアップ
  20. ワンアーム・オーストラリアン・プルアップ
  21. スキンザキャット
  22. ロール・オーバー
  23. ワンアーム・チンアップ
  24. ウェイテッド・プルアップ&ウェイテッド・チンアップ
  25. パートナー・ウェイテッド・プルアップ/身体引き
  26. パートナー・ウェイテッド・プルアップ / 抱きつき
  27. エクスプロッシブ・プルアップ / 手幅広め⇔狭め

ただバーを引いて身体を上げるだけのトレーニングですが、これだけの種目数があります。

さらに、上記の種目をそれぞれレベル別に表記すると、以下のようになります。

それぞれの種目によって、レベルや鍛えられる部位が異なるので、一つずつ解説して行きます。

① パートナーアシスト・プルアップ & チンアップ

Partner Assisted Pull & Chin Up / Both legs assistance
エクササイズレベル初級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋
前腕

レギュラープルアップ(順手懸垂)及びレギュラーチンアップ(逆手懸垂)は、中級者向けのトレーニングになるので、初心者にとっては、難易度が高いエクササイズになりますが、パートナー・アシスト・プルアップ、チンアップは、パートナーに補助してもらうため、初心者には効果的な練習方法です。

まだ一回も懸垂ができない人は、ぜひこのトレーニングを取り入れてみて下さい。

実践テクニック

  1. 両手を肩幅よりやや広めに構えて鉄棒を順手(pull up)または逆手(chin up)で握り、ぶら下がります。
  2. 両膝を90度に曲げた状態で、パートナーに足先を持ち上げてもらいます。
  3. 息を吸いながら、アゴが鉄棒に達する高さまで体を引き上げます。
  4. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・自体重での懸垂と比べて、負荷を軽減することができます。
・反動を利用せずに行いましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。
・補助者は、両足を前後移動ではなく上下移動になるよう補助しましょう。

② チューブアシスト・プルアップ & チンアップ

Tube Assisted Pull & Chin Up
エクササイズレベル初級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋
前腕

補助してくれる人が見つからない場合にはこちらがおすすめ。

ゴムチューブを一方を鉄棒に巻きつけ、もう一方を足にかけて懸垂を行います。

チューブの収縮力で負荷を軽減しながら練習することが可能になるため、一人でも補助による負荷軽減効果が得られます。

チューブに補助してもらうため、初心者には効果的かつおすすめの練習方法です。

チュープは様々な強度のものが売られているので、自分にあった強度のチューブを選択しましょう。

実践テクニック

  1. 鉄棒に適度な負荷のゴムチューブを巻き付け、足裏又は膝にかけます。
  2. 両手を肩幅よりやや広めに構えて鉄棒を順手(pull up)または逆手(chin up)で握り、ぶら下がります。
  3. 息を吸いながら、アゴが鉄棒に達する高さまで体を引き上げます。
  4. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・自体重での懸垂と比べて、負荷を軽減することができます。
・反動を利用せずに行いましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。
・初心者でもゴムチューブの反発力を利用することで、効果的に広背筋を刺激することができます。

③ オーストラリアン・プルアップ

Australian Pull Up
エクササイズレベル初級
主動筋僧帽筋中部
補助筋
広背筋
三頭筋後部
上腕二頭筋
前腕

オーストラリアンプルアップは、低鉄棒を使用し、地面に足をついてプル動作を行うことで、初心者でもしっかりと背中側の筋肉に効かすことができるエクササイズです。

まだ懸垂ができない人は、アシストプルアップと並行して行うことで、懸垂への近道となるでしょう。

実践テクニック

  1. 両手を肩幅よりやや広めに構えて低鉄棒を順手で握ります。
  2. 体が地面に対して約 45 度になる位置で構え、全身は真っ直ぐ、脇はやや開き、両肘は左右外側に向け、スタートポジションとなります。
  3. 息を吸いながら、胸が鉄棒に触れる高さまで体を引き上げます。
  4. 息を吐きながら、スタートポジションまで体を下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・自体重での懸垂と比べて、負荷を軽減することができます。
・反動を利用せずに行いましょう。
・体を引き上げる際、肩甲骨を寄せ僧帽筋収縮させるように意識してください。
・地面に対しての身体の角度を変えることで、負荷を調節することができます。

④ レギュラー・プルアップ

Regular Pull Up
エクササイズレベル中級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋
前腕

プルアップは、自体重で広背筋を鍛えるには最強のトレーニングメニューです。

ただし、トレーニング初心者であれば、一回行うだけでもかなりきついトレーニングになるでしょう。

補助をつけたり加重したりすることで、負荷を調節することができます。

実践テクニック

  1. 両手を肩幅よりやや広めに構えて鉄棒を順手で握り、ぶら下がります。
  2. 息を吸いながら、アゴが鉄棒に達する高さまで体を引き上げます。
  3. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・背中が丸まらないよう、しっかりと胸を張って、胸をバーに近づけましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。
・まだレギュラープルアップができない場合は、アシスト・プルアップから段階的に行いましょう。

⑤ インバーテッド・プルアップ

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Inverted Shrug
エクササイズレベル中級
主動筋僧帽筋・広背筋
補助筋上腕二頭筋

インバーテッド・プルアップは、平行棒を握って逆さまにぶら下がった状態で、プル動作を行います。

レギュラープルアップでは鍛えにくい僧帽筋を中心に、負荷をかけることができます。

実践テクニック

  1. 平行棒を握り、逆さまにぶら下がります。
  2. 体を一直線にして、目線をへそに向けて体幹を固めます。
  3. 息を吸いながら、僧帽筋を収縮させ身体を引き上げます。
  4. 息を吐きながら、スタートポジションまで身体を下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・ボトムポジションで両肘を完全に伸ばしきった体勢から全身を引き上げると、過負が大きくなります。
・初心者の場合は、両肘を伸ばし切らずに若干曲げて行いましょう。
・目線は天井に向け、全身のバランスをくずさないよう注意が必要です。

⑥ クロース・プルアップ

Close Pull Up
エクササイズレベル中級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋
前腕

クロース・プルアップは、レギュラープルアップよりも手幅を狭くして行うプルアップです。

手幅を狭くすることで、上腕二頭筋への負荷が強くなります。

実践テクニック

  1. 鉄棒を順手で、肩幅より狭く握り、ぶら下がります。
  2. 息を吸いながら、アゴが鉄棒に達する高さまで体を引き上げます。
  3. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・背中が丸まらないよう、しっかりと胸を張って、胸をバーに近づけましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。

⑦ ワイド・プルアップ

Wide Pull Up
エクササイズレベル中級
主動筋広背筋下部
補助筋上腕二頭筋
広背筋中部
前腕

ワイド・プルアップは、自体重で広背筋を鍛えるには最強のトレーニングメニューです。

レギュラー・プルアップに比べて難易度は上がりますが、広背筋を鍛えるならばぜひ取り入れたいメニューです。

レギュラープルアップで負荷が物足りなく感じたら、ワイド・プルアップを取り入れましょう。

実践テクニック

  1. 両手を肩幅の1.5~2倍の広さに構えて鉄棒を順手で握り、ぶら下がります。
  2. 息を吸いながら、アゴが鉄棒に達する高さまで体を引き上げます。
  3. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・背中が丸まらないよう、しっかりと胸を張って、胸をバーに近づけましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。

➇ タンデム・プルアップ

Tandemn Pull Up
エクササイズレベル中級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋
前腕

タンデム・プルアップは、レギュラープルアップよりも難易度が低くなります。

オールタナティブ・グリップを使用する利点として、逆手のチンアップによる上腕二頭筋のへの負荷と、順手の懸垂による広背筋へ負荷を同時に加えることができます。

セット毎に、左右の握りを入れ替えて行いましょう。

実践テクニック

  1. オールタナティブ・グリップ(順手と逆手)で鉄棒を握り、ぶら下がります。
  2. 体が回転しないように常に正面を向いた体勢をキープします。
  3. 息を吸いながら、右肩が鉄棒に触れるまで体を引き上げます。
  4. トップポジションに達したら、息を吐きます。
  5. 一旦スタートポジションまで体を下し、次は左肩が鉄棒に触れるまで引き上げます。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。

⑨ ハンマーグリップ・プルアップ

Hammer Grip Pull Up
エクササイズレベル中級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋
前腕

ハンマーグリップ・プルアップは、レギュラープルアップよりも握りやすいため、初心者にもおすすめのトレーニングです。

雲梯などがあれば、積極的に取り入れましょう。

実践テクニック

  1. 肩幅よりやや広めで鉄棒を順手(ハンマーグリップ)で握り、ぶら下がります。
  2. 息を吸いながら、アゴが鉄棒に達する高さまで体を引き上げます。
  3. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・背中が丸まらないよう、しっかりと胸を張って、胸をバーに近づけましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。

⑩ オルタネイト・プルアップ

Alternate Pull Up
エクササイズレベル中級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋
前腕

オルタネイト・プルアップは、レギュラープルアップよりも難易度は下がります。

左右の手を順手と逆手、別の握りにすることで、逆手のチンアップによる上腕二頭筋のへの負荷と、順手の懸垂による広背筋へ負荷を同時に加えることができます。

セット毎に、左右の握りを入れ替えて行いましょう。

実践テクニック

  1. 両手を肩幅に構えて、オルタナティブ・グリップ(順手と逆手)で、鉄棒にぶら下がります。
  2. 息を吸いながら、アゴが鉄棒に達する高さまで体を引き上げます。
  3. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・背中が丸まらないよう、しっかりと胸を張って、胸をバーに近づけましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。

⑪ レギュラー・チンアップ

Regular Chin Up
エクササイズレベル中級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋

レギュラーチンアップはプルアップ同様に、自体重で広背筋を鍛えるには最強のトレーニングメニューです。

補助をつけたり加重したりすることで、負荷を調節することができます。

まだ筋力のついていない初心者の人は、アシスト・プルアップで筋力をつけてから望みましょう。

実践テクニック

  1. 両手を肩幅の広さに構えて鉄棒を逆手で握り、ぶら下がります。
  2. 息を吸いながら、アゴが鉄棒に達する高さまで体を引き上げます。
  3. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・背中が丸まらないよう、しっかりと胸を張って、胸をバーに近づけましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。

⑫ クロース・チンアップ

Close Chin Up
エクササイズレベル初級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋
前腕

クロース・チンアップは、レギュラーチンアップよりも手幅を狭くして行うプルアップです。

手幅を狭くすることで、上腕二頭筋への負荷が強くなります。

実践テクニック

  1. 鉄棒を逆手で、肩幅より狭く握り、ぶら下がります。
  2. 息を吸いながら、アゴが鉄棒に達する高さまで体を引き上げます。
  3. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・背中が丸まらないよう、しっかりと胸を張って、胸をバーに近づけましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。

⑬ インバーテッド・オーストラリアン・プルアップ

Inverted Australian Pull Up
エクササイズレベル中級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋
広背筋中部

インバーテッドプ・オーストラリアン・プルアップは、一般的なオーストラリアン・プルアップと動作は同じですが、平行棒や吊り輪などで、ハンマー・グリップで握って行います。

両足を高い位置に固定すると難易度が上がり、地面など低い位置で固定すると、エクササイズの難易度は下がります。

実践テクニック

  1. ハンマーグリップで平行棒や吊り輪を握り、ぶら下がります。
  2. 体が地面に対して約 45 度になる位置で構え、全身は真っ直ぐ、脇はやや開き、両肘は左右外側に向け、スタートポジションとなります。
  3. 息を吸いながら、胸が鉄棒に達する高さまで体を引き上げます。
  4. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・背中が丸まらないよう、しっかりと胸を張って、胸をバーに近づけましょう。
・膝を90度に曲げて行うことで、負荷を軽減することができます。

⑭ エクスプロッシブ・プルアップ&チンアップ

Explosive Pull Up & Chin Up
エクササイズレベル中級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋

背筋中部
前腕

エクスプロッシブ・プルアップ(順 手)と、エクスプロッシブ・チンアップ(逆手)は、共に爆発的な瞬発力が必要になります。

前者と後者ではグリップ方法が異なるため、収縮する筋も若干変化します。

実践テクニック

  1. 肩幅よりやや広めに鉄棒を順手又は逆手で握り、ぶら下がります。
  2. 息を吸いながら、可能な限り瞬発的に、全身を高い位置まで引き上げます。
  3. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を最小限に抑えて行うことが理想ですが、下半身の反動を利用して、瞬発力を生み出しても構いません。
・背中が丸まらないよう、しっかりと胸を張って、胸をバーに近づけましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。
・このエクササイズは、広背筋の筋瞬発力や、全身をコントロールする腹直筋の筋力も必要です。

⑮ エクスプロッシブ・ナロー・チンアップ

Explosive Narrow Chin Up
エクササイズレベル中級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋

背中中部
前腕

エクスプロッシブ・チンアップと動きはほとんど一緒ですが、手幅を肩幅より狭くして鉄棒を握ります。

そうすることで、上腕二頭筋と前腕への負荷が大きくなります。

実践テクニック

  1. 両手を肩幅より肩幅よりやや狭めにして鉄棒を逆手で握り、ぶら下がります。
  2. 息を吸いながら、可能な限り瞬発的に、全身を高い位置まで引き上げます。
  3. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を最小限に抑えて行うことが理想ですが、下半身の反動を利用して、瞬発力を生み出しても構いません。
・背中が丸まらないよう、しっかりと胸を張って、胸をバーに近づけましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。
・このエクササイズは、広背筋の筋瞬発力や、全身をコントロールする腹直筋の筋力も必要です。

⑯ プルアップ・ビハインドネック

Pull Up Behind Neck
エクササイズレベル上級
主動筋広背筋下部
補助筋上腕二頭筋
広背筋中部
前腕

このプルアップは、レギュラー・プルアップとは違った刺激を広背筋に与えることができますが、肩に過度な負担がかかりやすいため、特に初心者にはお勧めできません。

レギュラー・プルアップやレギュラー・チンアップで十分な筋力をつけてから取り入れましょう。

実践テクニック

  1. 両手を肩幅よりやや広めに構えて鉄棒を順手で握り、ぶら下がります。
  2. 息を吸いながら、肩甲骨を寄せたまま、背面で鉄棒を引きます。
  3. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・アゴを引くことで、体を引き上げる動作が行いやすくなります。
・手幅を広くすることで広背筋に負荷を加えやすくなります。
・肩関節に負荷がかかりやすいため、十分注意して行いましょう。

⑰ アーチャー・プルアップ

Archer Pull Up
エクササイズレベル上級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋
広背筋中部
前腕
腹直筋

アーチャー・プルアップは、片手懸垂の前ステップとして効果的なトレーニングです。

背中側の筋肉だけでなく、体をまっすぐに維持して行う必要があるため、腹直筋や体幹部の筋肉にも刺激が入る上級者向けのトレーニングです。

肩への負担が強いため、十分注意して行いましょう。

実践テクニック

  1. 両手を肩幅の 2 倍ほどに広めで鉄棒を順手で握り、ぶら下がります。
  2. 息を吸いながら、右腕を伸ばし、左腕を中心に使い体を引き上げます。
  3. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。
  4. 左右の腕を入れ替えて行います。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。
・肩への負担が強いため、十分注意して行いましょう。

⑱ タイプライター・プルアップ

Type Writer Pull Up
エクササイズレベル上級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋

広背筋中部
前腕
腹直筋

タイプライター・プルアップは、その動きがタイプライターに似ていることから名づけられました。

アーチャー・プルアップと違い一旦体を引き上げた後、セット終了までスタートポジションに戻らず、トップポジションを維持したまま、左右に体をスライドさせ、それを繰り返します。

肩への負担が強いので、十分注意して行いましょう。

実践テクニック

  1. 両手を肩幅の 2 倍ほどに広めで鉄棒を順手で握り、ぶら下がります。
  2. アゴが鉄棒より高い位置に達した状態からスタートします。
  3. 息を吸いながら、トップポジションを維持したまま、左右に体をスライドさせます。
  4. セットが終了したら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。
・肩への負担が強いため、十分注意して行いましょう。

⑲ インバーティッド・ L・プルアップ

Inverted L Pull Up
エクササイズレベル上級
主動筋広背筋
補助筋三角筋後部
上腕二頭筋
広背筋中部
前腕
腹直筋

インバーティッド・ L・プルアップは、背中と地面を平行にし、両足のつま先は常に天井に向けて行うプルアップです。

ポジションを維持するために様々な筋肉を動員するため負荷が大きく、初心者には難しいエクササイズです。

実践テクニック

  1. 肩幅の広さで鉄棒を順手で握り、ぶら下がります。
  2. 両足のつま先を天井に向け、写真のように全身でアルファベットの L 字の体勢を作ります。
  3. 息を吸いながら、L 字の体勢を維持したまま全身を引き上げます。
  4. 可能な限り引いた後、息を吐きながら、スタートポジションまで体を下します。

ポイント

エクササイズのポイント

・下半身の反動を利用せずに行いましょう。
・体幹をしっかり固めて、ポジションを維持したまま行いましょう。

⑳ ワンアーム・オーストラリアン・プルアップ

One Arm Australian Pull Up
エクササイズレベル上級
主動筋広背筋
補助筋広背筋中部
三角筋後部
上腕二頭筋
前腕
腹直筋

基本的な動きはオーストラリアン・プルアップと同じですが、ポジションを維持したまま片方の腕で行う必要があるため負荷が強く、上級者向けのエクササイズです。

片手懸垂の前ステップとしても効果的なトレーニングです。

地面に対しての身体の角度を変えることで、負荷を調節することができます。

実践テクニック

  1. 一方の手は順手で低鉄棒を握り、もう一方の手は腰に添えます。
  2. 身体が左右に傾かないよう、ポジションを維持します。
  3. 息を吸いながら、鉄棒を握っていない方の肩が鉄棒に触れる高さまで、身体を引き上げます。
  4. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・セットごとに左右の手を入れ替えて、左右に均等に負荷をかけましょう。

㉑ スキンザキャット

Skin the Cat
エクササイズレベル上級
主動筋広背筋
補助筋背筋上部~下部

腹直筋中部
胸筋
前腕

スキンザキャットは、プルアップのスタートポジションから両膝を抱え込み、両腕の間から足を抜き、後ろ向きにでんぐり返しをするような形で足を下す動作を繰り返します。

両肩に大きな負荷がかかるため、ひざを抱え込む前半動作まで行うだけでも十分なトレーニングになります。

実践テクニック

  1. 肩幅ほどで鉄棒を順手で握り、ぶら下がります。
  2. 息を吸いながら、股関節と両膝を 90 度に曲げます。
  3. 両腕を伸ばしたまま、背中と地面が平行になるまで、下半身を引き上げます。
  4. 両腕の間から足を通し、肩の可動域が許すところまで下半身を下ろします。
  5. 息を吐きながら、スタートポジションまで戻ります。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・鉄棒以外にも雲梯や平行棒でも練習できるエクササイズです。
・肩へ強い負荷がかかるため、十分注意して行いましょう。

㉒ ロール・オーバー

Roll Over
エクササイズレベル上級
主動筋広背筋
補助筋背筋中部

腹直筋中部
上腕三頭筋
胸筋
前腕

ロール・オーバーとは、いわゆる逆上がりです。

地面に足をついて行う逆上がりとは違い、プルアップのスタートポジションから反動を使わずに行います。

そうすることで、全身の筋肉を使用する上級者向けのトレーニングとなります。

このエクササイズが難しいと感じた場合、プルアップ(懸垂)のトレーニングから始めてください。

実践テクニック

  1. 両手を肩幅よりやや広めに構えて鉄棒を順手で握り、両足をそろえてぶら下がります。
  2. 息を吸いながら、両足を鉄棒の高さまで持ち上げます。
  3. 鉄棒を軸に全身をロールオーバーさせます。
  4. トップポジションに達したら、息を吐きます。
  5. スタートポジションまでゆっくりと体を下します。

ポイント

エクササイズのポイント

・なるべく反動を利用せずに行いましょう。
・ゆっくりとした動作で行うことで、負荷が強くなります。

㉓ ワンアーム・チンアップ

One Arm Chin Up
エクササイズレベル上級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋

背筋中部
腹直筋
胸筋
前腕

ワンアーム・チンアップは、ワンアーム・プルアップに比べると強度は落ちますが、それでも十分ハードなトレーニングです。

全身を引き上げている間、身体が左右に回転しないように注意してください。

肩への負担が強いので、アーチャー・プルアップやワンアーム・オーストラリアン・プルアップで十分な筋力をつけてから望みましょう。

実践テクニック

  1. 逆手で鉄棒を片手のみで握り、ぶら下がります。
  2. 息を吸いながら、アゴが鉄棒に達する高さまで体を引き上げます。
  3. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・怪我の防止のために、無理な体勢で強引に引かないよう注意しましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるので注意が必要です。

㉔ ウェイテッド・プルアップ&ウェイテッド・チンアップ

Weighted Pull Up
エクササイズレベル上級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋
前腕

荷重下での懸垂・チンアップは、外部からの負荷に対して上手にコントロールしつつ、効率良く引き上げる能力が必要です。

また、肩甲骨の動きを制限しないように、荷重方法を選ぶ必要があります。

重りを使用したウェイテッドプルアップ・チンアップは、パートナーを必要としないため、気軽に行うことができます。

実践テクニック

  1. 任意の重さのウェイトを体に設定します。
  2. 両手の位置は、肩幅よりやや広めの順手又は逆手で鉄棒を握り、ぶら下がります。
  3. 息を吸いながら、アゴが鉄棒に達する高さまで体を引き上げます。
  4. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・背中が丸まらないよう、しっかりと胸を張って、胸をバーに近づけましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。
・ケガをしないよう、適切な負荷のウェイトを設定しましょう。

㉕ パートナー・ウェイテッド・プルアップ/ 身体引き

Partner Weighted Pull Up / Pull the body
エクササイズレベル上級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋
前腕

パートナー・ウェイテッド・プルアップでは、パートナーが懸垂実施者の体幹部又は足首を掴んで下方に引きます。

徒手的に抵抗を加える方法は、プレート荷重などと異なり、負荷量を細かく、且つ広い範囲で調節できるメリットがあります。

実践テクニック

  1. 両手を肩幅よりやや広めに構えて鉄棒を順手で握り、ぶら下がります。
  2. パートナーは実施者の体幹部又は足首を持ち、下方に引いて負荷を与えます。
  3. 息を吸いながら、アゴが鉄棒に達する高さまで体を引き上げます。
  4. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・背中が丸まらないよう、しっかりと胸を張って、胸をバーに近づけましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。
・パートナーは、実施者の様子に合わせて負荷を調節しましょう。

㉖ パートナー・ウェイテッド・プルアップ / 抱きつき

Weighted Pull Up / Hugging
エクササイズレベル上級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋
前腕

このプルアップでは、パートナーは実施者の腰に手を回し、ぶら下がります。

パートナーの全体重によって荷重するため、両足や体幹部のみの荷重と比較して、難易度が上がります。

実践テクニック

  1. 両手を肩幅よりやや広めに構えて鉄棒を順手で握り、ぶら下がります。
  2. パートナーは実施者の腰に手を回し、ぶら下がります。
  3. 息を吸いながら、アゴが鉄棒に達する高さまで体を引き上げます。
  4. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・反動を利用せずに行いましょう。
・背中が丸まらないよう、しっかりと胸を張って、胸をバーに近づけましょう。
・首を強引に伸ばして高さを稼ぐ方法は、トレーニング効果を減少させるだけなので注意が必要です。
・負荷が強いため、パートナーは実施者の様子に気を配りながら行いましょう。

エクスプロッシブ・プルアップ / 手幅広め⇔狭め

Explosive Pull Up / Narrow hands ⇔ Wide hands
エクササイズレベル上級
主動筋広背筋
補助筋上腕二頭筋
背筋中部
前腕

このプルアップでは、手の幅をワイド(広)・ナロー(狭)に握り替える動作を加えることにより、広背筋への負荷が高まります。

下半身の反動を利用して、瞬発力を生み出しても構いませんが、反動を最小限に抑えて行うことが理想です。

広背筋の筋瞬発力や、全身をコントロールする腹直筋の筋力も必要です。

実践テクニック

  1. 両手を肩幅よりやや広めに構えて鉄棒を順手で握り、ぶら下がります。
  2. 息を吸いながら、可能な限り瞬発的に、全身を高い位置まで引き上げます。
  3. トップポジションで、手幅をワイドからナローに握り替えます。
  4. 息を吐きながら、スタートポジションまで体を下ろします。
  5. 再び、息を吸いながら、エクスプロッシブ・プルアップを行います。
  6. 今度はトップポジションで、手幅をナローからワイドに握り替えます。
  7. 息を吐きながら、スタートポジションまで下ろします。

ポイント

エクササイズのポイント

・なるべく反動を利用せずに行うのが理想です。
・背中が丸まらないよう、しっかりと胸を張って、胸をバーに近づけましょう。
・全身の瞬発力をうまく使って行いましょう。

まとめ

WSWCF推奨プルアップ種目紹介のまとめ

今回は、WSWCFが推奨する懸垂(プルアップ)系トレーニングの27種目と正しいやり方について、解説させていただきました。

皆さんご存じのものもあれば、初めて見たものもあったのではないでしょうか。

普通の懸垂にマンネリを感じたり、成長が止まったと感じている場合には、今行っている懸垂よりもさらに上のレベルの懸垂を取り入れて、停滞期を打破する必要があります。

この記事が皆さんの停滞期打破のきっかけになれば幸いです。

次回はWSWCFが推奨する体幹トレーニングの種類と正しいやり方について、解説させていただきます。

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この記事を書いた人

【WSWCF認定ストリートワークアウト国際トレーナー】
YOUTUBEでフランク・メドラノやハンニバル・キングのワークアウト動画を目にしてから、ストリートワークアウの魅力に憑りつかれる。現在は山口県岩国市を拠点に活動するKSWC、『KONG STREET WORKOUT CLUB』を立ち上げ、クラブ代表としてストリートワークアウトのトレーニングに励む。R3.1月にストリートワークアウト国際トレーナー資格取得し、田舎でもストリートワークアウトが盛んになるように、サイト運営やクラブ活動、地元公園でのトレーニングを通してストリートワークアウト普及活動を実施中。

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