僕はつい2年ほど前まで、身体がものすごく硬く、柔軟性の欠片もないガチガチ人間でした。
しかし、そんな僕でも毎日地道に努力を続けることで、床にお腹が着く180度開脚ができるようになりました。
今回は僕の経験をもとに、どんなに身体が硬い人でも180度開脚ができるようになるストレッチのやり方とコツ、具体的なストレッチメニューをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
この記事を最後まで読んで、書いてある通りにストレッチを継続すれば、上の動画程度の柔軟性が得られます。
- 180度開脚のやり方やコツが知りたい。
- 今まで何度チャレンジしても180度開脚ができない人。
- 前屈も開脚も全くできないけど、できるようになりたい人。
- ストレッチをやっているけど、正しいやり方がわからない人。
- 肩こりや腰痛、身体に不調を感じている人。
180度開脚のやり方とコツ
それでは、さっそく180度開脚のやり方とコツを見ていきましょう。
主に以下の9つのポイントに気を付けて行います。
- 体を温めてから行う
- 反動をつけて行わない
- 伸びている部分を意識する
- 呼吸を止めず、脱力する
- 無理に痛いところまで伸ばさない。筋紡錘の伸張反射を防ごう!
- 筋肉のリミッターを外す!筋紡錘のセンサー解除
- 骨盤の前傾
- 脚の外旋
- 自分を信じるマインドセット!
一つずつ順番に説明して行きます。
① 体を温めてから行う
ストレッチの目的は筋肉を柔らかくして柔軟性を高めることです。
柔軟性を高めるためには、まずは体が十分に温まっている必要があります。
ストレッチ前にはウォーキングや軽い運動、入浴などをして、体を温めましょう。
これを怠って筋肉が硬い状態のままストレッチを行うと、筋繊維が傷つき、かえって元の状態より硬くなってしまいます。
② 反動をつけて行わない
筋肉の柔軟性を高めるためのストレッチでは、反動をつけずに行う静的ストレッチを行うようにしましょう。
筋肉の柔軟性を高めるためには、筋繊維が伸びた状態を20秒から30秒維持する必要があります。
これを静的ストレッチと言います。
反対に動的ストレッチは、運動前に体を温めるウォーミングアップとして実施するのが最適です。
③ 伸びている筋肉を意識する
どの筋肉を狙ってストレッチしているのか?
狙った筋肉はちゃんと伸びているのか?
ということを常に意識してやる場合とそうでない場合とでは、効果がまるで別物のように変わります。
自分が伸ばしたい筋肉を常に意識してストレッチしましょう。
④ 呼吸を止めず、脱力する
呼吸を止めれば無意識に筋肉が収縮します。
ストレッチで筋肉を伸長させたいのに、呼吸を止めて筋肉を収縮させてしまっては本末転倒です。
しっかりとした腹式呼吸を意識し、無駄な力を抜いた状態でストレッチを行うだけで、柔軟性が高まります。
⑤ 無理に痛いところまで伸ばさない
ストレッチでよくある間違いが、早く体を柔らかくしたいがために、根性で無理やり痛いところまで強引に伸ばそうとすることです。
筋肉には筋紡錘という受容体があり、これが一種の危険センサーの役割をしています。
筋紡錘の働きにより、筋肉を伸ばし過ぎるとその反動でもとの状態より縮んで硬くなってしまう「伸張反射」という現象が起きてしまいます。
それを防ぐためにも、筋肉がちょうどよく伸びた状態をねらってストレッチをすることが大切です。
⑥ 筋肉のリミッターを外すセンサーの解除!
前述したように、ストレッチによって筋肉繊維がある程度伸びると、筋紡錘という受容体が反応し、これ以上伸ばしてはダメ!という信号を脳に送ります。
この筋紡錘の危険センサーが検知する範囲を少しずつ狭めてやることで、柔軟性を飛躍的に向上させることができます。
中級者以上のストレッチをする方は、痛気持ちいいと思うところで20秒から30秒維持しつつ、ほんの少し痛いところまで伸ばします。
そうすることで、伸張反射が起こらず、筋紡錘のセンサー範囲が少しずつ狭まり、柔軟性が一気に向上します。
⑦ 骨盤の前傾
前屈動作で膝を曲げないと身体が前に倒れないという人は、無理に膝を伸ばさないのがポイント。
体が硬いのに膝を伸ばして無理やり身体を前に倒すと、骨盤が後ろに傾きます。
これは一番のNG行為!
なぜなら、開脚の大前提が骨盤の前傾にあるからです。
骨盤が後傾をしたままいくらストレッチをやっても、180度開脚はできません。
体が硬い人は、まず骨盤を前傾させるために、膝を曲げた状態でストレッチをしましょう。
⑧ 脚の外旋
人間の体の構造上、膝が前を向いたままでは、股関節と大腿骨をつなぐ部分(大転子)が邪魔しあい、構造的にそれ以上開かないようになっています。
そこでポイントとなるのが、脚を外側に向ける「外旋」という動作です。
足を外旋することによって骨盤と大転子が干渉せず、無理なく開くことができるようになります。
もちろん外旋だけでなく、内転筋(ももの内側)とハムストリングス(ももの裏側)の柔軟性が両立していなければできません。
- 脚の外旋ができること。
- 内転筋とハムストリングスの柔軟性があること。
この2つができていれば、180度開脚は可能です。
⑨ 自分を信じるマインドセット!
大切なことなので何度も書きます。
180度開脚を挫折する原因は様々です。
もし正しいやり方をしているのに効果が出ずに挫折したとすれば、挫折の原因はなんでしょうか?
挫折する原因のほとんどが、‟効果が出るまで自分を信じて継続できなかったこと”です。
‟自分にはできない”と心のどこかで思ってしまってはいませんか?
それでは絶対に継続は無理です。
心は身体と行動に現れます。
180度開脚ができるようになった、かっこいい自分を思い描き、自分ならできると思い込みましょう。
絶対の自信を持ちましょう。
僕はこれがもっとも大切で、同時に最も難しいことだと思います。
でも大丈夫です。
正しいやり方はここに書いてます。
あとは自分を信じる心だけです!
柔軟性テスト
それでは、やり方とコツを押さえたところで、自分の柔軟性がどれぐらいなのかチェックしていきましょう。
まずは体の部位別に、自分の身体のどこが、どれくらい硬いのか把握します。
柔軟性を確認する筋肉の部位は、
- ハムストリングス(もも裏)
- 外転筋群(ももの外側からおしり)
- 内転筋群(ももの内側)
上記の3つの部位になります。
①ハムストリングス(もも裏)の柔軟性
まっすぐに立って、まずは骨盤をしっかりと前傾させ、ゆっくりと上半身を前に倒し、どこまで前屈できるかを確認します。
初級者
早い段階で膝裏やもも裏が張って、地面にはとても届かず、骨盤も後傾してしまう人。
中級者
ある程度まで骨盤を前傾させた状態で前屈できるけど、あと少しのところで地面に手が届かない。
上級者
骨盤の前傾を保ったまま、指又はてのひらを地面につけることができる人
②外転筋群(ももの外側からおしり)の柔軟性
地面に座って骨盤を前傾させ、両足の裏をくっつけます。
脚を外側に開き、ももの外側がどこまで地面に近づけるかを確認しましょう。
初級者
膝から足先のラインが45度以上開かず、骨盤が後傾してしまう人。
中級者
45度以上開けるけど地面にはつかない人。
または地面につくけど骨盤の前傾が維持できないという人。
上級者
地面にしっかりとももの外側が付き、骨盤の前傾が維持できる人。
③内転筋群(ももの内側)の柔軟性
床に座り、どの程度まで両脚を横に開けるかを確認します。
初級者
脚が90度まで開かないひと。
中級者
脚が90度以上開くけど、骨盤が前傾できない人。
上級者
脚が120度以上開けて、骨盤の前傾を維持した状態で肘が床につく人。
180度開脚の段階的メニュー
自分の体の柔軟性が把握できたら、自分の柔軟性に見合ったレベルのストレッチメニューをこなしていきましょう。
ストレッチで伸ばしていく筋肉は、柔軟性の確認でも出てきた3種類の筋肉です。
- ハムストリングス(もも裏)
- 外転筋群
- 内転筋群
基本的には、各メニューを1セット20秒~30秒で3セット、1日に3回やると上達も早いです。
初級者のストレッチメニュー
No.1 ハムストリングス(もも裏)のストレッチ
まずは膝からもも裏にかけてのハムストリングスをストレッチします。
初級者の方は一番痛みを感じやすく、挫折しやすい部分でもあるので、ふんばりましょう!
トレーニングチューブか、または丁度いい長さのタオルを用意して仰向けになり、タオルを片足の指に引っ掛け、自分の方に引き寄せるようにしてストレッチします。
しっかり呼吸しながら、無理に伸ばさず、ハムストリングスが痛気持ちよく感じる程度に伸ばしていきましょう。
慣れてきた人は少しずつ負荷を上げていきます。
ひざを伸ばして左右に45度倒した状態で静止して、ストレッチします。
No.2 外転筋群のストレッチ
床にすわって片足を前に出し、もう片方の足を前に出した方の足の上に重ねます。
上に乗せた足の膝を、掌でゆっくり下に向けて押さえます。
おしりから太ももの外側が伸びていることを確認しながら、痛気持ちいいところで止めましょう。
No.3 内転筋群のストレッチ
力士の四股のように、足を外側に開き、両手を膝について腰をしっかり落とします。
肘が曲がらないように気をつけながら、左右一方に体をひねって静止。
ももの内側が伸びていることを感じながら行いましょう。
慣れてきた人は、足先がなるべく開くようにして、負荷を上げましょう。
中級者のストレッチメニュー
No.1 ハムストリングスのストレッチ
床にすわって骨盤を前傾させ、胸を太ももにくっつけます。
この時ひざは曲がっていてもかまいません。
必ず骨盤が前傾するようにして、胸を太ももにくっつけます。
その状態で、足の指先を手で持って自分のほうに引き寄せ、できるところまで、膝を伸ばしていきましょう。
太ももの裏がかなりストレッチされるはず。
No.2 外転筋群のストレッチ
一方の足は曲げて体の前に、もう一方の足はまっすぐ後ろに延ばして、ももの外側を伸ばします。
前に出した足先と膝を両手で押さえながら、ゆっくり腰を落とし込みます。
これはももの外側からおしりにかけてかなりストレッチされるので、自分で負荷を調整しながらやっていきましょう。
No.3 内転筋群のストレッチ
壁の前に仰向けに寝て足を開き、重力を利用してストレッチしてきます。
壁を使うことで、重力によって自然と足が開くので、ももの内側を楽にストレッチすることができます。
始めは片足ずつ行ったほうが、負荷が調節しやすいです。
慣れてきたら両足で挑戦しましょう。
この時も脚の外旋を忘れずに。
上級者のストレッチメニュー
No.1 ハムストリングスのストレッチ
床に膝をついて座り、片方の足を前に伸ばして、伸ばした脚のつま先を引き込みます。
ひざからもも裏にかけてがかなりストレッチされるので、自分で負荷を調節しましょう。
膝が完全に伸びなくてもいいので、なるべく骨盤の前傾を意識して、足の指先を自分の方に引き込みましょう。
合わせて普通の前屈を実施していってもいいです。
この頃には画像と同じくらい身体を倒せるようになっているはず。
No.2 外転筋群のストレッチ
足の裏を合わせてしっかりかかとを引き込んで座ります。
この時、背筋をしっかり伸ばしましょう。
なるべく背筋をしっかりと伸ばしたまま骨盤を前傾させ、ゆっくり前に倒していきます。
お腹に自分のかかとがつくぐらい倒れることができればOKです。
No.3 内転筋群のストレッチ
中級者は壁を使いましたが、上級者は壁なしで行います。
外転筋群のストレッチの姿勢から片足だけ外側に開きます。
片側ずつやることでしっかりとストッレッチをかけることができるので、呼吸をしながら左右とも行ってください。
伸びてきたら身体をゆっくり前に倒して、さらにストレッチをかけましょう。
ストレッチが効いてくると、左右とも画像のように倒してもあまり痛みを感じなくなっているはずです。
この時まだももの内側に痛みがある場合は、継続的にこのメニューをこなしてください。
効果測定
全てのメニューをこなして痛みが和らいできたら、いよいよ180度開脚にチャレンジしてみましょう!
始めは少し痛みが出るかもしれませんが、しっかり呼吸を行いながらほぐすイメージでやると、だんだん伸びてくるのが分かるはずです。
自分を信じて、できるまで継続しましょう!
まとめ
どんなに身体が硬い人でも、正しいコツとポイントを理解して継続することができれば、必ずできるようになります。
誰よりも体が硬かった僕が言っているので間違いありません!
この記事で皆さんの柔軟性が少しでも向上することを願います。
コメント